北生実村絵図 1751(寛延4)年か          (県立中央図書館所蔵)




右の地図をクリック 北生実村中心部地図


西南部の塩田周辺、南端部長山砦の部分が欠損しているが、北生実村中心部は細部まで描かれている。北生実村は台地上東部に秣場や山林があり、
畑や水田も広く、海面の権利も持っていた。しかし、水田を維持する用水には不足しており、草刈堰(杉山堰)によってはるばる村田川から取水している。
また生実大池に土手を築いて曽我野村へ分水していることから水争いも起きている。
法的には村でありながら、村内には生実藩陣屋が置かれ、藩家臣団が常駐するなど、城下町的性格を持っていた。図からも小集落や町並みが陣屋を
囲んでいる様子がよくわかる。藩主菩提寺を含め七つもの寺院、堂舎があることも注目される。
1800(寛政12)年村高1256石余、家数175件、人数811人、馬51疋。1843(天保14)年の百姓199軒の内102軒は商売や職人家業であった。

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